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あるちゅはいま日記

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江戸川柳

俳句も川柳も五・七・五の17音。
俳句には季語が必要だが、川柳はこだわらない。
俳句は文語調、川柳は口語調。
対象のとらえ方が大きく違う、俳句は風景をとらえるが川柳は人ごとをとらえる。
そして、江戸の町では出題された七・七の短句(前句)に五・七・五の長句(付句)をつける前句付けが庶民の間に大流行。
これがのちの川柳。
庶民作者は、与えられた前句または冠題に附句を作り、1句につき銭一六文を点料(投句料)を添えて取次に提出する。
集まった句と点料は選者の元へ届けられる。
選者が選んだ「高番」句(高尚な内容の句)に入選すると木綿一反もしくは524文が貰える。
現代風に換算すれば、400円ほどの投句料でうまくすると13,100円を得る事ができる計算となる。
高番句に入るのはわずか3%ほどのかなり難関、しかし選外佳作のような「外フシ」というものがあり、投句料の二倍が帰ってきた。
下手な庶民作者にも再度の投稿意欲を掻き立てる仕組みだった。
この選者が柄井川柳と名乗った。
後々前句付けが川柳と称されることとなった理由だ。
江戸川柳_b0126549_19004547.jpg
「高番」句の他に「中番」(世態人情の句)、と下品な内容も含む「末番」という選もあった。
なかでも最もひどいのを「破礼句(ばれく)」と呼んだ。
  内裏雛  寝床へ落ちる  新所帯(江戸の新世帯ではとかくお元気だったようだ)
  伊勢の留守  女房の岩戸  明放し(亭主もお伊勢参りはお楽しみだった)
  あべこべさ 長命丸で 死ぬという(長命丸とは江戸は四ツ目屋の自慢の強精丸薬)
  越前は 肥後の加勢を たのむなり(夜の戦には肥後特産の芋蔓が強い味方だった)
  あとそうじ こまるこまると はやこぼし(もう説明のしようもない)
  門口で 医者と親子が 待っている(医者は薬指、それに親指小指...これ以上はもう限界だ!)
まだまだあるが品が無いのでこの辺で...
 





by hanaha09 | 2018-02-18 19:08 | 田舎暮らし | Comments(0)
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