江戸時代は日本の食文化が花開いた時代だ。
次々へと新しい料理が創作されてきた。
そして、様々な調味料が取り上げられ、使われた。
江戸時代の調味料と言えば和食には欠かせぬ醤油、味噌、塩、酒、昆布等々。
と、思っていた思いもかけぬスパイスがふんだんに和食に取り入れられていた。
これは胡椒。
江戸時代よりもっと前に日本には上陸していたものだが、本格的に調味料としての主役に登場したのは江戸時代。
炊き立てのご飯の上に胡椒を振り、だし汁をかけた「胡椒飯」。
湯がいたウドに醤油と酒で下味をつけ、その上に胡椒を振りかけた「ウドのたきだし」。
なかなかしゃれた味がしそうだ。
山椒の実だ。
焼き大根の胡麻山椒あえ、焼いた大根を醤油や味噌で味付けし、ゴマと山椒をあわせる。
リンゴにゴマと山椒を振った、リンゴ胡麻山椒。
最後はシナモン。
白味噌にミリン、ゴマ、シナモンを入れて練り、茹でた大根をからめた、利休あえ大根。
実に驚くべき独創的で斬新な和食調味料の使い方だ。
江戸の町にミシュランがやって来れば5つ星もの間違いなしだ。