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あるちゅはいま日記

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ロクを磨く

人間が持っている五感、視る、聴く、嗅ぐ、味わう、触る、これを磨くことによって外界からの信号を豊かに取り入れることができる。
これに続くのが第六感、物事の本質を掴む心の働きのことを指しているのだ。
よく似た言葉で表すと、インスピレーション、勘、直感、霊感、などがある。

江戸時代の人は、老後を楽しみに生きていた。
家業を譲り渡した後は好きなように生きていい、「楽隠居」だった。
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旦那が引退すれば、妻も、しゃもじを嫁に渡す。
「楽隠居」は妻にとっても黄金期。
だが、遊び暮らすだけではつまらない。
隠居後の男も女も“ロクを磨く”ことに熱中した。
ロクとは五感を越えた感。
稽古事などで感性を磨くだけでなく、豊富な人生経験をさらに成熟させて、若い人の知恵袋と言った存在になることも含まれていた。
隠居後から「好きな事」を始め、後世に残る偉業を成し遂げたのは、伊能忠敬。
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養子の忠敬は17歳の頃より家業の酒造業の立て直しにまい進した。
立て直しに成功したのちの49才で家業を長男に譲り、天文学の勉強を始めた。
そして、忠敬は55才で日本全図の作成を目指して歩き出し、全ての測量を終えたのは71才の時。
その間に踏破した距離は地球1周分。
忠の老後に没頭した趣味が世界も驚く『大日本沿海輿地全図』になった。
こんな人生送ってみたい...
が、もう遅し。
by hanaha09 | 2017-11-04 18:26 | 田舎暮らし | Comments(0)
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