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あるちゅはいま日記

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土用の丑の日

今年は2回もやってくる、土用丑の日だ。
7月24日、本日と次の8月5日。
実はこの「土用丑の日」、夏だけやってくるのではない、春にも秋にも冬にもやってくる。
ちょっとこれからがややこしい。
土用とは土曜日のことではない、立春、立夏、立秋、立冬の前の約18日の期間のこと。
夏でいえば、立秋(8/7あたり)の前約18日間なので7/20から8/6の間のことだ。
この間の土用のうち、12日周期でやってくる十二支の「丑の日」が、『土用丑の日』になる。
よって、18日間も土用があるので丑の日が2回やってくる年も当然出てくる。
江戸時代、旬ではない夏にうなぎが売れなくて困っていたうなぎ屋が平賀源内に相談したそうだ。土用の丑の日_b0126549_2236387.jpg
この讃岐国寒川郡志度浦(現在の香川県さぬき市志度)に生まれた源内、天才、異人と称されていた。
有名なのが「エレキテル」、蘭学に長けた技術者かと思えば実は本草学の第一人者。
蘭学者としては油絵や鉱山開発など外国の文化・技術を紹介した。
と、思えば文学者としても戯作の開祖とされ、人形浄瑠璃などに多くの作品を残し、また平賀焼などの焼き物を作成したり、多彩な分野で活躍した。
源内の肖像画からも想像できるように、妻を娶らぬ男好きでもあったそうだ。
そして、かのうなぎ屋の要請には「”本日丑の日”という張り紙を店に貼る」、と一言。
当時、「丑の日にちなんで、“う”から始まる食べ物を食べると夏負けしない」という風習があったそうなのだ。
歯磨き粉『漱石膏』の作詞作曲を手がけたり、餅の広告コピーを手がけたり、日本におけるコピーライターのはしりともいわれている。

ときは流れて、源内によって広められたうなぎは日本人によって貪欲に食べつくされ、絶滅危惧種に指定されてしまった。
年金生活者になってかれこれ7年余り、もう手の届かなくなったうなぎ。
土用の丑の日_b0126549_2243360.jpg印旛沼の脇のちっぽけなうなぎ屋の「うな重」が懐かしい。
現在のお品書きによると1人前が2520円らしい、昔の値段の2倍だ。


今日の我が家の土用の日の食卓には、うなぎではない秋刀魚の蒲焼がのっていた。
by hanaha09 | 2015-07-24 23:04 | 田舎暮らし | Comments(0)
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