浅間山の外輪山、三ツ尾根の麓にある嬬恋村のシャクナゲ園。
15万本のシャクナゲが植わっている。
すぐ近くの造園業「アララギ園」のご主人が今から3,40年前よりシャクナゲの実生栽培に取り組んだ。
苦節10年、やっとのことでおそらく日本で始めての栽培に成功した。
見事に咲いたシャクナゲを前にふと考えた。
この「シャクナゲ」はもともと山にあったシャクネゲの種子をいただいて栽培を始めたものだ」、「山へ返してやるのが本当だ」、と隣の嬬恋村有地にぽんと高価なシャクナゲを寄付してくれた。
それから村人が総出で樹を切り、草を刈って移植を行った、もちろんアララギ園の人達も無償で率先してシャクナゲ園の整備を手伝った。
まさに村の誇れるシャクナゲ公園だ。
今年は5月の連休後の浅間山にも雪が降った。
そのせいか花が少し傷んでいる。
といって、暖かすぎる地方では育たない。
毎年咲き誇ることもない、きわめて気難しい。
思わず自分の手元に手繰り寄せたくなるようなカラマツ林の中にひっそりと咲く「シャクナゲ」。
庶民には手の届かぬ「高嶺(高値)の花」だ。