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あるちゅはいま日記

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くだらない酒

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昔々神戸に住んでたころに「灘の酒蔵めぐりらりー」なるものがもようされていた。
灘は全国的に有名な酒処、酒造メーカーが軒を並べている。
記憶によればこのうち10ヶ所くらいをめぐってスタンプをもらうとゴールでは1合瓶をいただけるという趣向。
それぞれの酒蔵では醸造蔵の見学と自慢の原酒試飲会が用意されている。
朝からそれぞれで原酒を底に青い丸印の入ったお猪口で飲み比べをするわけだが何しろめぐる酒蔵の数が多い。
半分ほどで足元はふらつき、最後にいたってはもう頭の中が真っ白け。
家までどうやって帰ってきたのかわからない、というお楽しみの一日だった。

灘地方における酒造りの歴史は1624年、西宮での醸造が最初といわれているが、伝承的にはさらに古く元弘・建武の昔(1330年頃)より醸造が行われていたそうだ。
以後明暦(1655年)から享保(1736年)に至る60余年間に多くの酒造家が集まり、これが灘酒の勃興期。
正徳6年(1716年)には「灘酒」の名称が用いられ、上方から江戸に大量に酒樽がくだっていった。
「灘酒」は船や馬で運ばれてくる間に船や馬の背で揺られより醸造され美味しくなった。
これを上方からの「くだり酒」と称し珍重したのが大江戸町民たち。
そのため江戸周辺で作られた酒は「くだらない酒」として格下に見られた。
今も普通に使う「くだらん!」の語源になるそうだ。
本日もとっても「くだらない」話でありました。
by hanaha09 | 2015-02-06 17:05 | 田舎暮らし | Comments(0)
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