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あるちゅはいま日記

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モリエンド・カフェ

「モリエンド・カフェ」、日本でも昔よく流行った歌謡曲「コーヒールンバ」のことだ。
もともとはベネズエラのアルパ(ハープに似たフォルクローレなどに用いる民族楽器)奏者が世界に流行らせた歌だ。
ベネズエラは、南アメリカ北部に位置する連邦共和制社会主義国家。
コロンブスたちによって発見され、征服されたのちスペインの植民地となった。
コーヒー豆とカカオのプランテーションだったのだ。
そして、19世紀初頭にラテンアメリカの先陣としてシモンボリバルによって独立を勝ち取った。
その後いくたの変遷を経て、20世紀終焉に独裁政治家チャベスにより反米社会主義国家「ベネズエラ・ボリバル共和国」が誕生した。
1914年にマラカイボで世界最大級の油田が発見され、ベネズエラは一気に貧しいコーヒ農園国から石油収入を基盤にした南米の地域先進国となっていった。
しかし、その後経済は停滞。
現在のベネズエラの経済は完全に石油に依存しており、輸出収入の8割ほどが石油である。
にもかかわらずごく一部の白人層に富が集中、国内には膨大な貧困層を抱える。
チャベス政権は、内政では保健と教育を最重要視する政策を掲げ、低所得層が住む地区での無料診療所の開設、学校の建設、非識字者や学校中退者のための補習プログラムなどがその例である。
有名なシモン・ボリバル・ユース・オーケストラ。
貧困層の児童に無償でエル・システマというメソッドでクラシック音楽の教育を施す音楽教育は、ストリートチルドレンの救済や非行少年の更生に大きな成果を上げてきた。
楽団メンバーには麻薬の密売人とか窃盗・強盗の経験者もいるという。
これまでに35万人もがこの教育を受け、今は明るい顔で高々とシンバルを鳴らしたり、踊りながらバイオリンを弾いている。
現在では200以上もの楽団が運営されており世界中あちこちで公演が開催されている。
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昨年には強引な政治手法を進めたチャベスは病死。
そして今、石油価格暴落による国家経済の破たんで債務不履行の危機にあるらしい。
債務の弁済に困り果て、債権国の中国に対して島一つを弁済に提供するとの話もあるらしい。
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ラテンアメリカの陽気な音楽の国、キューバと同じように元気になってほしいものだ。
by hanaha09 | 2014-12-20 11:30 | 田舎暮らし | Comments(0)
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