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あるちゅはいま日記

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干し柿モミモミ

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このところ乾燥した日が続く。
干し柿も順調、今日はモミモミの日。
一つずつ、やさしく柔らかくモミモミ、ちょっと手荒くすると中身がブチュと出てきてしまう。
柿は刺激を受けてますます甘くなるそうだ。
モミモミしながら昔の出来事を思い出した。
母方の田舎は山奥の旧家、庭には大きな柿の木や柚子やミカンの樹が実をたわわにつけていた。
ここの主の叔父は特攻隊の生き残り、小学校の校長ながら休みには山へイノシシ狩り、夏になれば川で鮎のひっかけ釣り、酒が出れば朝までへっちゃら、豪快そのものの。
たぶん猟銃とか、魚の網の手入れに使っていたのであろう、渋柿をつぶして発酵させた柿渋を毎年作ってた。
含まれるカキタンニンが防腐剤の役目を果たす。
これは一升瓶に入れて横を流れる谷川に保存しておいた。
一方祖母はすし飯用にと柚子の果汁を絞って、同じく一升瓶に入れて天然冷蔵庫の谷川の中に沈めて置いた。
祖母は我が家へ寄ったついでの田舎の手土産に柚子酢と思った一升瓶を谷川から取り出して母のもとに届けた。
ところが、じつはこの一升瓶は叔父の作った柿渋だった。
強烈なにおいにあわてて捨ててた母に祖母は「柿渋寿司にでもすりゃ良かったのに...あっはは」。
何事にも動じない明治女の鏡のような豪快で愉快な祖母だった。
by hanaha09 | 2014-11-20 17:58 | 田舎暮らし | Comments(0)
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