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あるちゅはいま日記

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エイプリルフール

4月1日からは新会計年度、新入生に新入社員に...
今年の極めつけの話題は様々な値上げだ。
本日は罪のない嘘をついて良いとされる1日、エイプリルフール。
その昔、ヨーロッパでは3月25日を新年としていた(4月1日までが春のお祭りデーとなっていた)。
1564年にフランスのシャルル9世が1月1日を新年とする暦を採用した。
これに反発した人々が4月1日を「嘘の新年」として位置づけ、馬鹿騒ぎをするようになったのが始まりとされている。

日本にエイプリルフールの風習が伝えられたのは、16世紀の戦国時代に日本を訪れたイェズス会宣教師だそうだ。
真っ先に取り入れたのは堺の会合衆と伝えられる。
武野紹鴎(当時の豪商で茶人)が最近の稼ぎ具合について聞かれた際、儲かっているにもかかわらず「ぼちぼちでんな」と答えたエピソードが伝わっている。
日本では4月1日が綿抜きの儀式の日(気候が暖かくなるので、着物から綿を取り出して衣替えをした)に当たる為、二ヶ月遅れの6月1日にウソをつくことに変更された。
が、呼び方はポルトガル語の4月Avril(アブリウ)と馬鹿tolo(トロ)の語呂合わせから「トロあぶり」の日ということになった。
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トロをまぐろの「トロ炙り」と結びつけ、トロが好物だった明智光秀、天正十年(1582)六月一日の深夜、一万三千人の兵を率いて京に向かった際にエイプリルフールの冗談として「敵は本能寺にあり」と呟いた。
ところがすでに日付は変わって六月二日の未明になってしまっており、冗談だと思わなかった家臣たちが本能寺に火を付け、主君・織田信長を滅ぼすという一大事に至ったのである。
江戸時代に日本を訪れたシーボルトの著書『日本』でも「とろあぶり」が紹介されている。
フランス語でエイプリルフールを「四月の魚(ポワソン・ダヴリル)」と言うのは、このとろあぶりのトロ炙りが逆輸入された結果だという研究者もいる。
なお、シーボルトは「日本地図持ってるよ」というとろあぶりの冗談がきっかけで国外追放されることとなった。
明治維新後には英米圏から伝わったエイプリルフールが定着し、とろあぶりの風習が存在したことは次第に忘れ去られていった。

日本の伝統、「トロあぶり」の解説はネット上で語り継がれるたわいもないウソの話だ。
しかし、現代にもウソのような話も巷に蔓延。
「聞き流すだけで2ヶ月も経ったら、目の前の外国人の会話が殆ど理解できた」、と外国語の教材。
「バナナで激やせ」、「スッポンパワーで20歳も若返り」...
極めつけは選挙の際にずらりと並べられた「マニフェスト」。
まさに現代の「トロあぶり」に違いない。
様々な値上げのニュースも「トロあぶり」であってほしいものの一つです。
by hanaha09 | 2013-04-01 12:12 | 田舎暮らし | Comments(0)
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