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あるちゅはいま日記

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選挙の日

冬の穏やかな日になった。
選挙の投票所は昔の大笹宿にある公民館だ。
選挙の日_b0126549_14403263.jpg
歩いて行くと一日仕事だ。
山のふもとの別荘地には選挙公報車も来ないし選挙看板もない、候補者も選挙演説にやって来ることはない。
投票依頼の電話もかかってこない。
村役場から2、3日前に選挙公報新聞一部が郵送で届いたのみだ。
ここは忘れ去られたような群馬5区。
かつては上州戦争と呼ばれた激しい選挙戦、政治闘争が行われたのが旧中選挙区の群馬3区。
この旧選挙区が小選挙区制導入により分割された山の選挙区だ。
高崎を含む群馬県東部一帯のこの衆議院旧群馬3区にはそうそうたる大物政治家がそろっていた。
この戦いは地方だけではなく日本の政治の方向を決める争いでもあった。
福田赳夫と中曽根康弘、それに小渕恵三、日本社会党書記長の山口鶴男も加わった。
選挙にあたっては有権者に対してのご馳走攻めが行われたそうだ。
明治生まれの福田は料亭で懐石料理を、大正生まれの中曽根は小洒落た西洋料理、昭和生まれの小渕は資金が枯渇しおにぎりしか用意できなかったそうで"小渕飯場"とも言われたそうだ。
もちろん今は有権者への買収、供応は厳しく制限されている。
しかし、こんな山の中にも日本を動かしていこうと熱気がたぎっていたことを彷彿させる物語だ。
今回の有権者数316,893人、格差是正の槍玉にあげられるような田舎選挙区だ。
by hanaha09 | 2012-12-16 14:47 | 田舎暮らし | Comments(0)
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