確か閉鎖されたのが昨年のちょうど今頃。
今や、看板はことごとく外され、残るのはこれだけ。
1956年(昭和31年)に大黒葡萄酒軽井沢工場として創業を開始した。
その時の名残がこのタイルの看板だ。
中を覗き込むと廃墟同然となっていた。
工場のあちこちに置かれていたウイスキーの樽はすっかりなくなって、蒸留所の跡をかたるものは見当たらない。
工場事務所の窓にも蔦の蔓が。
この夏にはこの窓は一度も開かなかったに違いない。
野外に展示されていた創業時の初代ポットスティルにも赤錆が。
雑草の中に置かれた「Ocean Whisky」の樽のペンキもはがれ、何か痛ましい。
世界に名を馳せた日本の匠、まさに兵どもの夢の跡。
地元振興策としての跡地利用のいろんな噂もあったが...