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あるちゅはいま日記

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オトシブミ

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今年もオトシブミが落ちる季節になった。
江戸時代に他人にばれないように手紙を道端に落とし、他人に渡したという「落とし文」。
これにそっくり。
本日は学術的に迫ってみよう。
オトシブミとはゾウムシ-象の鼻のような長い口(口吻といいます)を持った虫-に近縁な昆虫。
沖縄を除く日本全国いたるところで見ることができる。
5-7mmくらいの小型種が多い、大は10mm、小は3mmくらい。
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メスは初夏のころ、コナラやヤマハンノキなどの若葉を巻いて揺籃を作る。
揺籃とはゆりかごのこと、この揺籃が「落とし文」にそっくりなのだ。
メスが葉に飛来すると葉の表側を何度か巡り歩く。
葉の状態(葉の大きさ,鮮度,虫食いの有無など)を厳しくチェックする。
お気にめした葉が見つかると主脈に沿って葉の基部の方に上がってゆく、これは葉を切り始める位置を測っているのだそうだ。
そして、葉の縁に移動して葉を切り始める。
葉を切り終わると葉の裏に移動し、切り始めた側とは反対側に主脈に沿って細かい噛み傷をつけていく、これによって葉がしおれやすくなると同時に 折り癖が容易に付くようにするためなのだそうだ。
葉がしおれ始めると、オトシブミは主脈にまたがるようにして足に力を入れて葉を挟んでゆく。
折り目がついてゆく、しかも主脈を少しずれて折る。
次に葉をくるくる巻いてゆくのだが、途中でほどけるようなことは無い。
折り紙を折るように押し込みながら巻いてゆくのだ。
葉を2-3周巻くと表面から穴をあけ、中心部分に卵を1個産み込む。
最後は内側にある葉を引っ張り出して、ひっくり返して巻き付けると蓋になる。
葉を切り始めてから2時間ほど、これでオトシブミの完成だ。
この揺籃、食料の確保と幼虫の保護の役目をする。
葉をきっちりと巻いておくと内部は直接外気にさらされないので、乾燥しにくく湿度が保つことができる。
卵、幼虫の保護となる、外敵に食べられることもない。
そして、腐朽菌類によって揺籃内部の葉のセルロースが分解され、アミノ酸が作られたりして食料としての栄養が確保できる。
無事に成虫、オトシブミに育つことができるのだ。
と言っても、万全ではない。
オトシブミ類の卵や幼虫に寄生するハチ、ハエがいる。
この揺籃が恰好の寄生の目印になってしまう。
そうでないと世の中オトシブミだらけになってしまう。
誰が作り上げたかはわからない、自然の法則なのだ。
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by hanaha09 | 2017-06-19 17:24 | 田舎暮らし | Comments(0)
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