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あるちゅはいま日記

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お世辞

大都会であった江戸の街、毎日多くの見知らぬ人と行き交うことになる。
そこには「束の 間付き合い」というしぐさが自然と出来上がった。
船着き場で渡し船の出るのを待っていたら、もう一人客がやって来た。
お世辞_b0126549_17122272.jpg

先客は和やかに軽く会釈をし、こぶしをついて腰を浮かせて席をつめ、新来の客が座れるようにする。
これを「こぶし腰浮かせ」と言ったそうだ。
これを機会に会話が始まっても、差し障りのない天気の話題などを選んだ。
「こんにちは」
「今日はよいお天気ですね」とか「寒くなってきましたね」とか。
職業や名前、年齢などを聞いたりしないのが決まりだった。
このような「世辞」をいうのが、江 戸しぐさ。
「世辞」とは今で言う「お世辞」ではなく、人付き合いを円滑にする応対の言葉であった。
和やかな見知らぬ他人同士の付き合いが江戸にはあった。
こんなしぐさ、ついこの前まではあったような...
今は隣に座ってスマホで挨拶。
by hanaha09 | 2017-03-13 16:38 | 田舎暮らし | Comments(0)
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