誰もが一度は見たことがあるおっちゃんだ。
通販で年商1千億円をたたき出した高田氏だ。
最近の自書でその極意を語っている。
「コミュニケーションでもっとも大事なのは「伝えること」ではなく「伝わること」。どうしたら相手に「伝わる」かを第一に考える。」
「世阿弥の『風姿花伝』にある「我見」「離見」「離見の見」という3つの視点には「伝わるコミュニケーション」に通じるものがあるのだそうだ。
「我見」は自分の側から相手を見る視点だ。能でいえば、舞台に立つ演者(自分)が客席や観客を見ている。「離見」は相手が自分を見る視点。つまり観客が演者を見る。そして「離見の見」は、離れた場所から舞台上の自分と客席の全体を俯瞰的に見ることだ。
これを高田氏のコミュニケーションに当てはめると、まず、売る側が商品の特長や性能をアピールするのは我見である。「こんなふうに使うといいのでは?」と、買った人の立場で考えるのが離見。そして、離見で考えたり気づいたことを、相手に伝わるようにするための表現を考えるのが「離見の見」となる。」
日本の伝統文化ってのはすごいものがある、能楽で見るほんのわずかな所作でこれだけ奥深い裏があるんだ。
ビジネスの世界だけではなく、外交・身近な友人、家族との付き合いでもうまく「伝わること」が出来ればトラブルが起きることもない。
この歳でいまさら遅いかもわからないが...肝に銘じておこう。