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あるちゅはいま日記

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おねば

「おねば」といっても分かる人はごく希だ。
大根のことを"おおね”と呼ばれていたことは「古事記」にも書かれている。
大根(おおね)と葉(は)を続けて読むと「おねば」、つまり大根葉のことだ。
大きくなった大根の葉ではなくて、間引きをした小さな間引き菜のことを言う。
成長した大根は商品であり、自ら口にすることはない。
貧しい家では捨てられる間引き菜を食卓にご飯を食べた。
ゆがいた「おねば」に鰹節(ではなくて、いわし節だったと思う)と醤油をかけて食べた。
これに忘れてはいけないのが「すだち」、ほんのちょっと搾ってかけると味はもう絶品となる。
こんな味をふと思いついて、大根の種を畑に植えてみた。
おねば_b0126549_23255677.jpg
10日ほど前に蒔いた種が芽を出した。
近くで見ると、これが「おねば」。
おねば_b0126549_23264919.jpg
もうちょっと大きくして間引かないといくらもない。
そして、少し茎がふとくなり、白い根も太くなったときの「おねば」を漬物にしたものが「おくもじ」。
昔の女房言葉では、言葉のあたま一文字を取ってそのあとに・・・もじ(文字)と付けて呼ぶ。
例えば「杓子」が「しゃ・もじ」、これに丁寧な「お」を付けて「おしゃもじ」になる。
「(太くなった間引き菜の)くき」は「く・もじ」となり、「おくもじ」とよばれた。
この漬物がぴりっとした大根の辛味がでてきて、またまたおいしい。
久保田(千寿)にはヨダレの出てくるツマミだ。
毎朝、成長する「おねば」を楽しみに眺めております。
by hanaha09 | 2014-10-04 23:47 | 田舎暮らし | Comments(0)
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