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あるちゅはいま日記

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レバ刺しにフォアグラ

深夜のニュース番組でちょろっと話が出てた。
7月に入ると日本では「レバ刺し」が食べられなくなる、一方アメリカのカリフォルニアでは「フォアグラ」が食べられなくなるそうだ。
「レバ刺し」はどうもO-157感染源の疑い。
そもそもO-157は抗生物質の大量使用とともにあらわれた耐性大腸菌だ。
レバ刺しは場末の飲み屋でホッピーと一緒に良く食べた、あの生レバの感触はなんとも言えないものがありましたね。
加熱以外に対処方法がないということで「レバ刺し」禁止もやむを得ないのでしょう。
対岸のカリフォルニアのfoie gras騒動はちょっと様相が違う。
2004年にビートルズのポールマッカートニーが当時のシュワルツネガー州知事に1通の手紙を出した。
"異常に脂肪で太らせた肝臓(foie gras)を生産するためにアヒルやガチョウの食道にチューブを差し込んでむりやり食べさせるのは残酷で非人道的な行為だ。foie grasの生産と販売差し止めの法律にあなたなら署名するはずだ。"
と、言うことで2004年に法律が制定され、ガチョウにやさしいfoie grasの生産方法が提示されなかったので今年、2012年の7月にこの法律が施行された、という結末だ。
アヒルやガチョウを真っ暗な狭いゲージに閉じ込めて無理やりえさを詰め込むというやり方が欧米人にはお好みではなかったようだ。
牛の丸焼きバーベキューを楽しむ方々の結論なのだ。
レバ刺しにフォアグラ_b0126549_930315.jpg

昔々、お勤めのころに生のfoie grasを冷凍保存しようと持ち込んだフランス人シェフがいた。
実験の後、データをとるために差し込んだ温度計が抜けなくなってfoie grasのかたまりを泣く泣くそのまま置いて帰った。
業務の終わった事務所の片隅でグルメの憧れというこれをつまみにいっぱいやろうと考えた。
とある別の若いフランス人に食べ方を聞くと、そのまま切って食え、ということで生食文化の我々は疑いも無く生foieそのものに醤油をかけてつまみにした。
当然おいしいものではなかった。
本来はこんな料理にするべきだった。
レバ刺しにフォアグラ_b0126549_9382862.jpg
若いフランス人はfoie grasなんて今まで食ったことがなかったのか、それとも馬鹿な日本人が冗談の餌食にされたのかは定かでない。
今、肝臓に残る正体不明の影はこのときの名残のものかと考え込んでしまうのである。
by hanaha09 | 2012-07-02 10:07 | 田舎暮らし | Comments(0)
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